タームレーダーとは
タームレーダーは、マイクロ波のドップラーセンサーによるセンシング技術と高解析アルゴリズムを応用し、直接目視確認することのできない壁内や床下などに活動するシロアリの生息調査を非破壊で実施できます。 マイクロ波は金属以外は透過するため、多くの建材(木材・タイル・モルタル・石膏ボード等)に対するシロアリの生息調査が可能です。高気密高断熱住宅や狭小床の住宅が増える中、従来の目視や打診だけでのシロアリ調査だけでは、その調査精度に限界がきています。非破壊で科学的かつ客観的にシロアリの生息確認ができるタームレーダーは、これからの蟻害調査には必要不可欠な検査ツールです。
タームレーダーの使用においては、国内電波法の問題はなく、免許も不要で誰でも簡単に使用できます。また、コンパクト設計で持ち運びも容易なため、いつものシロアリ調査のお供として心強い味方になってくれるはずです。
タームレーダー シロアリ検査報告書
タームレーダー専用アプリ(Android5.0以上対応)では、タームレーダーで行った調査結果を報告書として作成することができます。
どこを調査しなければならないのかわからない、どういった報告書を作成しなければならないのかわからない、作成した報告書をしっかり管理したい、帰社してから報告書を作成する時間がない、社内での報告書内容のレベルを高い基準で均一化したい、といった悩みをお持ちの方には最適です。 報告書作成アプリでは、タームレーダーの反応画面やスマートフォン等の端末に搭載されているカメラで撮影した調査写真を報告書に差し込むこともできます。また、あらかじめシロアリ調査で必要な検査ポイントも網羅されているため、ポイントがわからない方でもわかりやすく調査を進めることができます。
調査結果は、クラウドのタームレーダー報告書管理サイトに保存されていくため、管理や修正、検索、報告書のPDF出力も容易です。
報告書の内容
・表紙:調査対象物件等の写真挿入
・入力情報:お施主様名、築年数、物件所在地、点検日、検査員名、検査会社名、検査会社住所
・検査結果一覧表
・検査結果詳細:被害写真、検知画面、被害状況、コメント
・図面:端末のカメラで図面画像を取り込み、図面上に被害場所のNo.をプロット
・タームレーダーの説明資料
※ 報告書作成機能及び報告書管理サイトの使用は、別途契約が必要です(有料)
タームレーダーがもたらす新しいシロアリ検査
精度
従来のシロアリ調査は目視と打診が中心で、経験や技術がその精度を左右するものでした。しかし、近年の家屋構造の多様化・複雑化に伴い、この方法だけでは十分に調査ができない場面も出てきています。特に、大壁造りの構造、玄関周り、湿式のトイレや浴室などのタイル下、基礎外側断熱工法、狭小床など挙げればキリがありません。タームレーダーは非破壊で、このような目視の難しい箇所のシロアリ生息調査が可能になります。また、シロアリ調査では床下進入による目視調査が最も正確と言えますが、床下進入せずともそれを補うことのできる検査ツールにもなります。
タームレーダーが解決する危険なシロアリ被害
効率化
検査結果をまとめるのに時間を費やしてはいないでしょうか?タームレーダーでは専用アプリに従って検査を進めるだけで、点検報告書が作成できます。報告書表紙の作成や写真の差し込みや図面への検査箇所No.の落とし込みなど容易にできます。また、報告書はクラウド上の専用サイトで管理できるため、欲しい時に必要な報告書を簡単に抽出してPDFデータとして出力することもできます。報告書作成や作成した報告書の社内共有化、欲しい報告書の検索など効率化に関わる時間や仕組みに悩んでおられる方は多いのではないでしょうか?タームレーダーは、これらの課題も改善します。
信頼
目視で確認できるくらいシロアリ被害が広がってしまっているような状況であれば一目瞭然なのですが、壁内や床下だけでの比較的軽微な被害だけであれば、その状況のリアルさをお客様に伝えるのはなかなか困難です。そこで、従来のシロアリ調査にタームレーダーを加えることで、精度や効率化だけでなく、科学的かつ客観的な検査の実施が可能です。結果、お客様からは高い信頼を掴み取ることができ、友好な関係を築くことができます。
コミュニケーション
目視や打診による調査で、客観的にシロアリの被害状況を伝えるのは非常に難しいです。しかし、タームレーダーを使えば見えないシロアリの動きの「見える化」ができるため、顧客に対し安心を与えることができます。また、その反応を見ながらシロアリ被害の状況説明、シロアリという生き物に関する話題など話が盛り上がるため、顧客とのコミュニケーションが図れます。
国交省補助事業での開発
タームレーダーは平成28・29年度国土交通省補助事業「インスペクションの活用による住宅市場活性化事業」により開発しました。
開発の背景には、
①蟻害調査は点検口から覗く目視検査だけでは不十分であること
②被害率の高い玄関・勝手口、湿式の浴室・トイレは目視調査だけでは十分に検査できないこと
③建築士等が比較的容易に、かつ効率よく精度の高いシロアリ検査が実施できるための検査機器の開発が求められていることが挙げられます。
このように、国もタームレーダーのような専用の非破壊型シロアリ検査機器の必要性を感じています。
仕様
項 目 | 詳 細 | |
規格
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サイズ | 幅:300~400mm高さ:54mm |
重量(センサー部のみ) | 約460g | |
探知性能
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検査対象 | 金属類を除く木材、モルタル、石膏ボード、タイル等 |
検知幅 | 523mm(対象から250mmの位置の場合) | |
最大検知距離 | 約500mm(対象の材質,生息数により異なります) | |
検知深度 | 40-50mm程度(対象から250mmの位置) | |
その他
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ドップラーセンサー | 24GHz帯マイクロ波センサー(Innosent社製 IPS-154×3) |
Bluetooth | 4.0(BLE) | |
バッテリー | ニッケル・水素充電池 単3×4(連続稼働約4時間) | |
対応機種 | Android7.0以上、iOS10.0以降 | |
セット内容 | タームレーダー本体・専用ソフトケース・二ッケル水素電池 単3×4・充電器・USBケーブル・取扱説明書 |